ばん馬のふん堆肥に、キノコおいしく マッシュルーム栽培本格化 帯広−北海道新聞(道東)
食品通販の鎌田商事北海道支店(帯広)が、ばんえい競馬の馬ふんを堆肥(たいひ)に使ったマッシュルーム栽培事業を本格化させている。一月末完成予定の生産工場で二十七日から栽培を始め、三月には初回収穫分約十トンの一部を「ばんえいマッシュ」として帯広競馬場で販売する予定だ。  同社は二年前、地元企業から市内川西町のキノコ栽培用の工場用地を取得、ハウス十二棟を建設している。  一方で市内愛国町に堆肥工場を建設し、同競馬場から運んだ敷きわらと馬ふんを使い、昨年秋から堆肥を試験製造してきた。二十七日からは生産工場の各ハウスで菌床を作り、堆肥工場から移した堆肥を二次発酵させる。総事業費は三億円。年間の目標収量は約百トンで自社の加工食品としても売り出すほか、ばんえい競馬のPRを兼ね同競馬場で生食用に販売する計画だ。  鎌田郁雄社長は「キノコはまだ全国的にも生産量が少なく、これからの需要が期待できる」と話している。(片山由紀)